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「絵本は何歳まで読み聞かせればいいの?」と疑問に感じたことはありませんか。
子どもが自分で文字を読めるようになったり、小学校に入学したりすると「そろそろ卒業かな」と考える保護者の方も多いようです。
しかし、何歳まで読んであげるのが理想なのかについては家庭や子どもの成長によって異なります。
実際、専門家の見解では、小学生になってからも絵本の読み聞かせには多くの効果があるとされています。
年齢が上がっても絵本が与える影響は大きく、語彙力や読解力、そして感情の理解を深める助けになります。
また、読み聞かせをやめるタイミングは子どもによって様々ですから、一律に「〇歳まで」と決める必要はありません。
本記事では各年齢に応じた読み方や選び方、自分で読むようになっても絵本が役立つ理由について詳しく解説していきます。
0〜2歳の子どもには視覚や音を楽しめる絵本が最適であり、3〜5歳になると物語の理解が深まり始めます。
6〜8歳では自分で読む練習が進む時期ですが、絵本との併用が効果的です。
そして、9歳以上になっても哲学的なテーマや、多様性を含んだ絵本は心を豊かに育ててくれるでしょう。
年齢に合わせた絵本との関わり方を知ることで、親子の時間をより充実したものにできます。
この記事を通して、今の子どもにとって最適な絵本の付き合い方を見つけてみてください。
絵本を何歳まで読み聞かせるのが「効果的か?」の目安と専門家の見解
子どもの発達に応じた読み聞かせの「やめ時」の判断基準
小学生以降も絵本が与える具体的な影響と活用方法
年齢別に適した絵本の選び方と読み方のポイント
絵本は何歳まで読み聞かせる?目安と卒業タイミング
・絵本は何歳まで読んであげるのが理想?目安と専門家の見解
・読み聞かせをやめるタイミングは子どもによって異なる
・自分で読むようになっても絵本が役立つ理由
・小学生でも絵本はOK?年齢が上がっても絵本が与える影響
何歳まで読んであげるのが理想?目安と専門家の見解
小学校入学を機に読み聞かせをやめようかと、悩む保護者の方も少なくありません。
しかし、専門家の見解や教育機関の推奨では、10歳頃までは読み聞かせを続けるのが望ましいとされています。
理由の一つに「読めること」と「理解できること」の間には、大きな差が挙げられます。
たとえ子どもが自分で文字を読めるようになっても、文章の内容を深く理解したり、登場人物の気持ちを想像したりするには経験が必要です。
親が読み聞かせをすることで、子どもは文字を追う負担から解放され、物語そのものに集中しやすくなります。
例えば、まだ文字に慣れていない小学生低学年の子でも、読み聞かせを通じて中学年向けの本の内容を理解できるケースは多く見られます。
この「耳から入る読書体験」は、理解力や想像力を育てる上で非常に有効です。
一方で、年齢を重ねるごとに子どもが「自分で読みたい」と感じることも増えてきます。
その際には無理に読み聞かせを続ける必要はありませんが、「読んでほしい」と望む間は続けてあげると良いでしょう。
つまり、絵本の読み聞かせに明確な年齢の終わりはありません。
お子さまの発達や関心に応じて、10歳くらいまでは積極的に読み聞かせを取り入れることが推奨されています。
読み聞かせをやめるタイミングは子どもによって異なる
読み聞かせをいつやめるかという問いに、明確な正解はありません。
というのも、子ども一人ひとりの性格や発達段階、興味の持ち方が大きく異なるからです。
同じ年齢でも読んでもらうのが好きな子もいれば、自分で読むことを好む子もいます。
ここで大切なのは「年齢」ではなく「本人の気持ち」に注目することです。
子どもが「もう自分で読むからいいよ」と言うのであれば、それを尊重して見守るのが良いでしょう。
逆に小学校中学年になっても、読み聞かせの時間を楽しみにしているようであれば、それは続ける価値のある時間です。
実際、親が本を読んであげることは内容理解だけでなく、親子のコミュニケーションという意味でも大きな役割を果たしています。
忙しい日常の中で、読み聞かせの時間が親子の会話や触れ合いのきっかけになることも少なくありません。
ただし、注意すべき点もあります。
親の方が「もう読まなくていいだろう」と一方的に判断してしまうと、子どもにとってはさびしさや戸惑いが残る場合があります。
また、読み聞かせを続けることで、子どもが「自分で読むのが面倒」と感じてしまうこともあるため、徐々に役割をシフトしていく配慮も必要です。
このように、読み聞かせをやめるタイミングは、年齢ではなく子どもの様子や意欲によって自然と訪れるものです。
焦らず、柔軟に対応することが大切です。
自分で読むようになっても絵本が役立つ理由
子どもが文字をスラスラ読めるようになると、「もう絵本は卒業」と思いがちですが、実はその後も絵本には大きな役割があります。
読み聞かせや絵本に触れる時間は、自分で読む段階に入ってからも知識や感性を育む上で重要です。
なぜなら、絵本は短い文章で深い内容を伝えることができるため、理解力や表現力を育てるのに適しているからです。
特に絵と文が一体となって構成されていることで、視覚と聴覚の両方を使いながら情報を処理する練習にもなります。
例えば、小学生になってからも絵本を通じて「比喩表現」や「行間を読む力」に触れることができます。
登場人物の表情や場面の変化を文章と絵の両方から読み取る練習は、長文読解にも繋がっていきます。
一方で絵本には「わかりやすさ」という利点がある反面、問題もあります。
子どもが物語の奥深さを読み飛ばしてしまう可能性も同時に秘めているため、大人が一緒に読みながら感想を話し合うことにより、理解度がさらに深まります。
また、読み聞かせの時間は、子どもが安心してリラックスできる貴重な時間でもあります。
親の声に耳を傾けながら物語の世界に浸ることで、安心感や信頼関係も育まれるでしょう。
自分で読めるようになった後も、絵本はさまざまな形で子どもの成長を支えてくれます。
読む対象が広がっても、絵本の持つ価値を見直しながら活用していきましょう。
小学生でもOK?年齢が上がっても絵本が与える影響
小学生になっても絵本を読むことはまったく問題ありません。
むしろ年齢が上がったからこそ、絵本が持つ効果が際立つこともあります。
絵本は単なる子ども向けの読み物ではなく、言葉の使い方や想像力の広がり、感情の機微を自然に学べる教材でもあるのです。
小学生になると文字の読み書きができるようになり、本の種類も増えてきます。
しかし、全ての子どもがすぐに活字中心の本に慣れるわけではありません。
絵が豊富で短い文章から始められる絵本は、読書へのハードルをぐ~んと下げてくれます。
特に読書が苦手な子にとっては、絵本の方が楽しく読書体験を続けやすい傾向があります。
また、絵本にはストレートな言葉だけでなく、行間を読む力を育てる表現も多く見られます。
感情を言葉にせず、絵と状況から読み取らせる構成が多いため、読む度に新しい気付きがあります。
これが読解力や想像力の発達に繋がるのです。
ただし、あまりにも簡単過ぎる内容ばかりを繰り返すと、思考力の発展には結び付きにくいという側面もあります。
そのため、少しずつストーリー性の強い絵本や、テーマ性のある作品も取り入れていくと良いでしょう。
小学生にとっても、絵本は十分に意味のある読書材料です。
年齢にとらわれず、子どもが関心を持って楽しめる本を選ぶことが、読書の習慣化に役立ちます。
絵本は何歳まで楽しめる?年齢別選び方と読み方のコツ
・0〜2歳:視覚や音を楽しめる絵本が最適
・3〜5歳:言葉とストーリーの理解が広がる時期
・6〜8歳:自分で読む練習と絵本の併用が効果的
・9歳以上:哲学的・多様性のあるテーマが心を育てる
0〜2歳:視覚や音を楽しめる絵本が最適
0〜2歳の子どもにとっては、絵本は「読むもの」というよりも「感じるもの」です。
この時期の子どもは、視覚や聴覚を使って世界を認識していく段階にあるため、鮮やかな色使いや繰り返しのリズム、擬音語などを取り入れた絵本が非常に効果的です。
言葉の理解よりも、目に見える動きや音の響きを楽しみます。
例えば、「わんわん」「ドーン」「ぱたぱた」などの音が入った絵本や、仕掛けのある絵本は特に人気があります。
ページをめくるたびに変化があると、自然と手を伸ばしてくれるようになります。
また、絵本を通じて大人の声に触れる時間は、子どもにとって安心感を得られる大切なひとときです。
親の声のトーンや抑揚が、まだ言葉を理解できない年齢でも感情に響き、コミュニケーションの基礎を育ててくれます。
一方で、注意したい点もあります。
絵本の選び方によってはページが破れやすかったり、小さなパーツを誤って飲み込んでしまう危険性もあるため、安全性の確認は欠かせません。
また、静かに集中して聞くのが苦手な時期でもあるので、無理に座らせたり、じっと聞かせようとしないことが大切です。
0〜2歳はとにかく絵本との出会いを楽しむ時期です。
読ませようと意気込むよりも一緒に遊び感覚でページをめくる時間を作ることで、自然と絵本が身近な存在になっていきます。
3〜5歳:言葉とストーリーの理解が広がる時期
3〜5歳の子どもは、言葉の発達が急速に進む時期です。
この年齢の絵本選びでは、言葉の響きや語彙の広がりだけでなく、物語の展開や登場人物の気持ちにも少しずつ興味を持ち始めることが特徴です。
絵だけでなくストーリー全体に注目できるようになるため、絵本の世界をより深く味わえるようになります。
「どうしてこうなったの?」「このあとどうなるの?」といった問いかけを通じて、物語の因果関係やキャラクターの感情の動きを理解しようとする姿が見られるようになります。
例えば「泣いていた子が笑顔になった」場面では、その理由や気持ちの変化に興味を持ち、会話のきっかけにもなります。
こうしたやり取りは言葉の理解力だけでなく、思考力や共感力を養うことにも役立ちます。
また、ストーリー性のある絵本を繰り返し読むことで、「次はこうなる」と先の展開を予想したり、記憶力を育てることにも期待できます。
親子で一緒に感想を話し合うことで、表現の幅も広がっていくでしょう。
ただし、注意したいのは子どもの関心がまだ「好み」に大きく左右される点です。
同じ本を何度も読みたがることも多く、大人が飽きてしまうこともあります。
しかし、繰り返し同じ本を読む事には理解を深めたり、新たな発見をする効果もありますので、できるだけ応えてあげてみてください。
3〜5歳は絵本を通じて「物語を味わう楽しさ」を知る大切な時期です。
絵と文のバランスが取れた作品や様々な感情に触れられる内容を選ぶことで、読書の楽しさをしっかりと育んでいくことができます。
6〜8歳:自分で読む練習と絵本の併用が効果的
6〜8歳は小学校に入学し、自分で本を読む力が徐々についてくる時期です。
このタイミングでは読み聞かせを卒業するのではなく、「自分で読む」と「読み聞かせ」の併用を意識すると、読書への理解や関心を深める習慣が身に付きます。
この年齢になると文字を読むこと自体はできても、内容を完全に理解しながら読み進めるのは難しいこともあります。
そのため、絵本や児童書を一緒に読みながら、場面や登場人物の気持ちについて話す時間を作ることが大切です。
子どもが読み進めた内容を大人が補足してあげることで、読解力や思考力の発達を促します。
また、読み聞かせは「読むことに集中しなくて良い」という安心感があるため、内容に没頭しやすく、ストーリーの理解や感情移入がしやすいというメリットがあります。
一方で自分で読む練習を通じ、「知らない言葉に出会う」「文の構造に気付く」といった学びの機会も増えていきます。
ただし、無理に長い文章の本を読ませようとすると、読書が苦痛になってしまう恐れもあります。
最初は挿絵が多めの児童書や、既に読み聞かせで慣れ親しんだ作品の文字版から始めるのが良いでしょう。
漫画やアニメなどで親しみのある題材も、読み始めのキッカケになります。
6〜8歳は「読む力」を育てつつ、絵本という安心できる媒体も活用することで、読書への抵抗をなくし、自然に読書習慣を身に付けていくことができます。
9歳以上:哲学的・多様性のあるテーマが心を育てる
9歳を過ぎると、子どもは社会性や抽象的な考え方が徐々に発達していきます。
この時期には、日常的な出来事だけでなく「どうして?」「なぜこの人はこう考えたのか?」といった、背景や意味を考える力が育ち始めます。
そのため絵本においても、意味の深い作品に触れることで内面的な成長が期待できます。
この年代の子どもには、いわゆる「哲学的」な絵本や多様性をテーマにしたものが効果的です。
たとえば、異なる文化や価値観に触れる物語、人生の選択や友情・死といったテーマを扱った作品は、思考を深め、他者への理解や共感力を高める助けとなります。
ただし、内容が深くなる分、全てを一人で読み解くのは難しいこともあります。
読んだあとに一緒に感想を話したり、「この場面でどう思った?」と問いかけたりすることで、子どもが自分なりの視点を育てていくことができます。
また、長文を読む力が付いてきている時期でもあるため、絵本に加えて児童書やノンフィクションの本も取り入れていくと良いでしょう。
興味関心に合わせてジャンルを広げることで、読書の幅も自然と広がっていきます。
もちろん、全ての子どもが抽象的な内容にすぐに関心を持つわけではありません。
その子の性格や興味に合わせて、無理なく読みたいと思える本を選ぶことが大切です。
9歳以上では、絵本を「心を育てるツール」として活用することが可能です。
物語を通じて自分以外の立場や考え方を学び取る体験が、豊かな人間性を育む基盤となるでしょう。
絵本は何歳まで?成長に寄り添いながら継続【まとめ】
「絵本は何歳まで読み聞かせればよいのか」という疑問に対する答えは、単純に年齢だけで判断できるものではありません。
確かに一般的な目安としては、10歳頃まで読み聞かせを続けることが推奨されています。
しかし、それ以上に大切なのは子ども自身の発達段階や関心、そして家庭ごとの関わり方に応じて柔軟に対応していく姿勢です。
子どもが自分で文字を読めるようになったからといって、すぐに絵本や読み聞かせを卒業する必要はありません。
むしろ、絵本は「読む力」と「理解する力」を繋げる役割を担う貴重なツールです。
短い文章の中に深い意味を含んだ作品や、視覚と文章を組み合わせた構成は、子どもの語彙力や読解力、想像力を自然に育ててくれます。
さらに、絵本の読み聞かせを通して育まれる親子の信頼関係や安心感も、子どもの心の成長にとって欠かせない要素です。
年齢別に見ると、0〜2歳では感覚的な刺激を通して絵本と出会い、3〜5歳では言葉や物語の面白さを感じ取る力が育まれます。
6〜8歳は自分で読む練習を始める時期ですが、並行して読み聞かせを続けることで理解の深まりや集中力の向上が期待できます。
そして9歳以上になると、抽象的なテーマや社会性を含んだ絵本にも興味を持ち始め、多様な価値観や考え方に触れる機会を持つことができるようになります。
そのため、「子どもが絵本を楽しみ、必要としている間は続けて良い」というのが答えです。
年齢で区切るのではなく、子ども一人ひとりのペースを尊重し、その成長を支えるためのツールとして、絵本を長く活用していくことが理想的です。
絵本は単なる幼児の遊び道具ではなく、子どもの感性や思考力を育てる「生きた学び」の場でもあります。
絵本の力を信じて、成長に寄り添う読書習慣を大切にしていきましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q1.絵本の読み聞かせは毎日した方が良いですか?
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できる限り毎日少しの時間でも絵本の読み聞かせを行うことが望ましいとされています。
毎日の読み聞かせには語彙力や集中力の向上に加え、読書習慣の定着、親子の信頼関係の深化など、多くの効果があります。
大切なのは「量」よりも「継続」なので、数分でも絵本を一緒に楽しむ習慣を大切にしましょう。 - Q2. 絵本の読み聞かせは寝る前が良いって本当?
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寝る前の読み聞かせは特にオススメの時間帯です。
就寝前に絵本を読むことで子どもは安心感を得られ、心が落ち着いてスムーズな入眠に繋がります。
また、日中の刺激を整理し、物語を通じて想像力を広げる時間としても効果的です。 - Q3. 絵本は何冊くらい持っておくといいですか?
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家庭での蔵書数に明確な決まりはありませんが、子どもの年齢や好みに合わせて10〜30冊程度が目安とされています。
図書館や定期購入サービスなどを活用することで、常に新鮮な絵本体験ができ、飽きずに読書習慣が継続しやすくなります。 - Q4. 読み聞かせにスマホやタブレットの絵本を使っても大丈夫ですか?
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基本的には問題ありませんが、画面効果が派手過ぎると集中力を妨げる場合があります。
紙の絵本との併用や読み方の工夫をすることで、効果的に活用できます。 - Q5. 絵本は兄弟で一緒に読んでも効果はある?
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年齢が違っても兄弟で一緒に絵本を楽しむことには、多くの効果があります。
上の子は下の子に説明したり読んであげたりすることで、語彙力や表現力が自然と育ち、下の子は兄姉の姿から絵本への興味を高めやすくなります。
ただし、それぞれの発達段階に合った内容をバランスよく選ぶことが大切です。
読み聞かせの途中で年齢差による理解度の差が出る場合は、一人ひとりに合った時間も設けてあげましょう。